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美しい音楽のあとに

今日は、札響2009年度最後の定期演奏会の日でした。今年度も先月今月と行くことが出来、辛うじて4回だったかしら。定期演奏会は1年で10回あるのですが、一昨年など、2回くらいしか行けなかったので、今年はそれでもまずまずでしょうか。今夜は、三善章作曲”交響三章”で始まりました。ご病気だそうですが、70代後半でいらっしゃいます。フルオーケストラでピアノやヴィブラフォンなど、打楽器郡も活躍していました。でも、ちょっと私には難しかったです。日本の作曲家の中では武満徹の作品も難しいけれど、私は好きです。後半までの休憩の前に、指揮者の尾高忠明さんからちょっとメッセージがありました。定期会員へのお誘いのお願いです。国の芸術分野への助成金が削られ、オーケストラだけではありませんが大変な時代を迎えます。札響は定期会員の他に、個人の維持会員、企業のパトロネージュなどで支えられてもいます。でも、バブル崩壊後、また、一昨年のサブプライムローンの破綻など、経済情勢が悪くなり、支援していた企業も減額や撤退などで、本当に大変なことだと思います。特に北海道は広いので移動も宿泊も他府県よりかかります。何より、演奏家の体力的・時間的な負担も大きいと思います。でも、事務局の方達も、演奏家達も良い演奏を聴かせて下さろうと本当に一生懸命ですし、PR活動も頑張っています。尾高さんもウイーンフィルのオーケストラメンバーと定期会員の親しい交わりを例にとり、本来の文化のあり方をお話になられました。私も、沢山の方達に札響の演奏を聴いて頂きたいと思いますし、将来に繋がる文化を支えて頂きたいと思います。そして後半。ラフマニノフ作曲”交響曲第2番ホ短調op.27”です。これはとても素晴らしい曲で、特に第3楽章が美しくて素敵!感動しました!!仲良しの楽員さん達が素晴らしい音楽を奏でていることに本当に感動!!!Ryu君のピチカートを弾く手が相変わらずきれいです。音もよく分かり、嬉しかった。そして、やはり小さく弓を振ってくれました。美しい音楽を聴いた後の帰り道、雪が花びらのように舞い降りてきます。木々に降り積むのは確かに雪なのですが、黒い空から舞い落ちる白い花びらのような暖かな雪です。3年前だったかしら、ラフマニノフの映画で白いライラックが主題モチーフだったのを思い出しました。嬉しくて自然と口元が緩みます。ああ、やはり芸術って人間が生きていく上でとても必要な物なのですね。青年ダビデがサウル王に命をねらわれ逃げるときにも、竪琴を離さなかったと言われています。「たといわたしは死の陰の谷を歩むとも、わざわいを恐れません」(詩編より)と、竪琴を慰めとして神様とともに歩んだのです。札響を応援して下さい!
     seiko
by ange_seiko | 2010-03-19 22:51